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万葉集名歌の風景(鉄野昌弘・牧野貞之)

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 万葉集名歌の風景―時代を超えた心の旅

 鉄野 昌弘・牧野 貞之 著

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 万葉集の美しさを、言葉と写真で表現した本です。

 万葉集は平城の都があった奈良はもちろん、東国、九州、山陰、山陽、越中から紀の国と、様々な土地で生まれた歌が集められています。また歌人のラインナップも天皇や貴族ばかりではなく、一般庶民や防人の歌までもが収められています。

 そんな歌集だからこそ、万葉の時代に生きた人々の想いが、目にした風景が、生活の一端が、垣間見えるのかもしれません。本書では『人を恋うる情景』、『古(いにしえ)に思いを馳せる』、『生きる喜びを歌う』の三章立てで、全55編の歌が紹介されています。

 歌が歌われた背景も、その時の歌い手の想いも、分かりやすい訳と解説が付けられているため、すっと万葉の世界に入ることが出来ます。そしてオールカラーの美しい写真が舞台となった風景を切り取り、雰囲気を盛り上げてくれます。

 春の野に
 すみれ摘みにと
 来し我そ
 野をなつかしみ
 一夜寝にける

 山部赤人の歌ですが、こんな率直で繊細な春の温かさが、言葉を通して伝わってくるのです。あなたもこんな春の心地よさに、身をゆだねてみませんか。

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